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部屋とYシャツとわらG

部屋とYシャツとわらG

小学校1年生 3学期

 人マネをしよう? [ 最近のことの日記 ]

 今日は町内の行事でどんど焼きに行った。川の一部が凍っていてそこに乗ってみたり、小4のいつも抱っこしてくれるお姉さんに久しぶりに会っていきなりせがんだり、本来の行事とは関係なく満喫していたようだ。

 さて、2学期の終わり頃から、Sは人の模倣が少しできるようになってきていた。もともとはこの7年間まったく苦手としていたことだ。「模倣」って単に他の人のしぐさとかをまねることだが、人のことを観察するのが苦手な自閉症児は一般的にこれが苦手なことが多いようだ。

 そう言われてみれば、養護学校の中学部勤務の時、「おい、寝転ぶなよ!」とか私のマネをして一緒に注意する子がいた。「はい、起きあがります」とか身振りまで一緒にやっていた。その子はダウン症で、音楽に合わせて踊りながらキーボードを弾くフリ(本当はまったく弾けないのだがあたかも弾けるようなかっこよさ)をする…などどちらかというと「模倣」「物マネ」が得意だった。こちら(ダウン症児)は一般的に人の真似やおどけたポーズなどが上手で愛嬌がいいことが多い…と一般的に言われているようだ。

 で、うちのSだが、小学校で朝の運動の時の体操がいつまでもできない。毎日それを8ヶ月やっている(やるのを見ている)うちに、やっとひざの屈伸とか一部ができるようになった。で、それを先生にほめてもらって調子に乗るうちに、少しずつ目の前の人のまねならやるようになってきたようだ。ちょうど3歳児くらいの子が人とのやりとりを楽しむような感覚と似てきたと思う。

 うちでも、「お寺の和尚さんがカボチャの種を…」とかいうやつの「芽が出て、ふくらんで、花が咲いて」とかを一緒にやって(微妙に違うので食虫植物の花のような手つきだ)ほめられたのをきっかけに、この冬休みの間に進歩。この数日間の妻とのやりとりで「ぽんぽこ山の狸さん、おっぱい飲んで、ねんねして、おんぶして、だっこして…」とかのポーズをまねるようになった! すごい!

 ちなみにひとつのポーズをやるまでに10秒くらい待たないといけない(笑)ので、「ねんねして…」「ねんねして…」………×5 と何度も見せると、根負けしてちょっとやるという感じだ…。

 よし、父からは 「アイーン!(志村けん)」 とか一発芸を教えよう…とちょっと楽しみが増えて迎える3学期である。 

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 エジソン [ 最近のことの日記 ]

 「エジソンのはし」という名の指を入れる穴が3つついたはしがある。相当前にうちの子に試したのだが、食事の時は使わず、持って歩いて遊ぶのでいつのまにかこわれてしまって使えなかった。

 ところがOTの時に、ちょうどその箸をちょっとだけ使った。手先の器用さを見るために…ということで、「○っぱえびせん」をつまんで食べる作業をやったのだが、その時に先生にえらくほめられて調子に乗ったらしい。

 もうわかってはいたのだが、Sは技術的にはスプーンとかフォークも使える。ただ、意地でも素手で食おうとして、スプーンの上にあるものを左手でつかんだりするし、すぐに投げたりしてお話にならなかった。また日頃から鳥の唐揚げばかり食べているので、これは素手でも不自然ではない…。で、なかなか普通に食べる練習をするのが難しかったのだ。

 が、その日から数日のうちにもう一度買った「エジソンのはし」を渡すと、OTでほめられたのを思い出したのか、以前より少し使うようになった。


 チャーハンを素手で食べようとしたくせに、ペットボトルの先を箸でつまんだりしている…。また好物のラーメンは、箸ですくって、左手でつかんで「うー(熱い)」と怒っている(そのまま口に運べばいいのに)。

 いろいろとまちがった使い方ばかりだが、ひとまず「道具を使う」ことに少しずつ慣れてくれればと思い、学校にも持っていった。

 今日は、食べられないメニューだったので、家から米せんべいみたいなものを持たせていたのだが、「おせんべいを上手に、はしでとって食べていました」とのことだった…。正しいものをつまむのはいつの日か…エジソンもビックリしているだろう。

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 雪が降る町 2 [ 最近のことの日記 ]

 Sは手袋が苦手である。5本指のものは装着に時間がかかるので、ちゃんと指が全部入る前にもうはずし始めてしまう(笑)。

 そこでこの冬は、ミトンタイプ(親指だけ分かれている)のものを買った。朝、学校に行くときに、片手は手をつなぎっぱなしで、もう片方の手が冷え切ってきた所で、「ハイ」と片手分を見せると、素直にはめる。しかし1分もたたないうちに、「ポイ」と落としてしまうので、いつ落とすかこちらも緊張し続けるのに疲れてしまう。一度だけ長く5分くらいつけていたが、つねに手袋をしているかどうかを見張る?のは大変である。ひもつきにしようかと思ったが、「この男は、ポイ捨てするだけに、車とかにひっかかって、首に巻き付いて危険かも知れない」と断念した。

 そんなSが、一昨日は自宅の庭の積もった雪の中で遊んだ。雪をさわるとなっても最初は手袋をしない。しばらくして手が冷え切った所で両手に装着。両手にしている所なんて初めて見た!

 でもそのうち、ぬれてきたりして、水分が入ってくると、両手ともはずして、「ポーン」と雪の中に投げ捨てた。冷たくても、雪を直接手でさわって遊んでいた。

 問題はその後だ。はいていた幼児用長靴、丈が短いこともあって、すき間から雪が入ってしまっていたようだ。もともと少しゆるくて歩きにくいこともあってか、「スポッ」と脱ぐと「ポーン」と長靴を投げ捨てた! イメージは映画『イージーライダー』で時計を投げる感じか…。(俺は自由だ!みたいな感じ)そして、靴下姿で走り回っているうちに水分がしみこんできて冷たかったのだろう。今度は靴下を脱ぎ捨てた!

 自宅の前で、裸足、素手で雪遊びをしている少年…はたから見れば明らかに「児童虐待シーン」である…。

 しばらく遊ぶと、まるで「何でこんな寒い思いさせるんだ!」と言わんばかりに「わーん」と大泣きして、家に入っていき(玄関から廊下はびしょびしょ)ストーブで暖まっていた。


 ちなみに、今日は道路にまだ少し雪が残っていた。朝、通り沿いのすべての雪と氷を踏んづけて登校したのであった。登校中はさすがにちゃんと靴をはいていたが、晴天の中、びしょぬれの靴となって学校にたどり着いたのであった…。

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 雪国教室 [ 最近のことの日記 ]

 息子Sの通う小学校では「雪国教室」という宿泊行事があり、特学のクラス単独で新潟に1泊することが定番となっている。

 もちろん、高学年の子はこれとは別に修学旅行に行ったりするので、通常級にいる子達よりも、1回 「もうけて」 いるのだ。

 市の福祉バスを借りたり、宿泊補助が出たりで、ほとんどお金もかからないので、とてもすばらしい!

 が、今回、うちのSは不参加だった。

 我が家では、毎晩いつまでも寝ない男がいて困っている。今月やっと実現できた就寝時間は「12時」だ。うまく10時半くらいに寝る日もあるのだが、電気を消そうが何をしようがなかなか寝ずに、跳びはねたり、暗やみで本を眺めたり、お菓子を出してきたり…なのだ。なにかで泣くと、早い時刻にそのまま泣き寝入りすることもあるが、「わざわざ泣かす」のもかわいそうなので、結局夜ふかし当たり前…の生活となっている。これでも2年前くらいまでの、「夜中の2時まで寝ない」(いつも親の方が先に寝ていた)時期に比べるとよくはなっているのだ。

 ちなみに雪国教室の児童就寝時刻は9時である。その時刻からみんなが寝ようとしても、Sが大きく邪魔をするのは明白だ。さらに、うちは認定就学の条件で、「行事は必要に応じて親がつきそう」ことになっているので、参加となると私も行く予定となっていた。付き添うことによって、「大丈夫」とかになるならともかく、ざこね状態の旅館では、親がいようがいまいが一緒である。この夏の家族旅行でも、「ベッドでなくてふとんだった」ため、跳びはねにくかったせいか、夜中に大騒ぎ、そのうちハイになって大笑い、静かにさせようとして大泣き、押さえるとパニック…と大変だった。

 もともと「親元を離れて1泊」の体験のための行事なので、うちの場合は離れないし、もし何かあっても車で先に帰るのが無理だし(雪国に車でついていくのは私には無理!)、じゃあ無理してまで行かなくてもいいや…と家族で話しあった結果、休ませることとなった。通常級の子だって、宿泊行事は、早くて3年生、普通は5年生くらいからだし…まあしょうがないねと。

 不参加の旨はかなり前から先生に伝えてあったのだが(たぶん安心しただろうなあ)、他の子達にはないしょ…ということだった。先輩たちが、小さい子のお世話に張り切ってもいるので、「えー、いかないのー、つまんねえ」となるのでご協力お願いします…ということだった。

 なので、「かぜ」で休むことにされてしまった。ちょうどクラスで風邪がはやっていたし、他の用事で前々日に休んだので、「やっぱり、体調くずしたか…」となったのだが、他の子のお母さんに、すでに休む本当の理由を言ってしまった相手(同じ1年生)もおり、一方で他の学年のお母さんに「S君、かぜ大丈夫? 行けるといいけどねえ」などと前日に言われた時、「ほんとに」と適当に相づちを打ってしまったとか、いろいろややこしかった。

 前日まで行事の説明を一緒に聞いていた本人が「行く気になっていて、行けないとかわいそう」と思うのだが、どうやらそのあたりは全然「わかっていない」か「楽しみにしていない」らしく、何回か、「雪国教室、行きません。明日、学校お休み!」と伝えたが嬉しそうだった…。それはそれで困るのだが。

 「しかたなかったんだ」という思いと「やっぱり行かせるべきだったかなあ」という思いが交錯していたのだが、Sがふっきってくれた。

 休んだその日の朝、ばあちゃんと二人きりのSは、日頃は午前中にすることのない「大便」を思いっきり布パンツの中にぶちかました。しかも、過去最大級の特大盛り! ふききれず、あらいきれず、本人ははしゃいで走り回って大変だった…という話を、夜、家に帰ってから聞いた。

 もしマイクロバスの中でだったら…と思うと、「今回の判断、一応正解だった」と思えた。

 
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 奇跡化石下関 [ 最近のことの日記 ]
 
 実はうちのSはまだ一度も父(私)の故郷下関に行っていない。元々は、人混みでのパニックが心配だったのと、旅行先だとほとんど食べない…ということもあって、赤ちゃんの時に思いきって行かなかったせいで、その後ずっと帰省し損ねている。私の方のじいさまばあさま(下関在住)には2回ほどこっちに来てもらったり、ディズニーランド付近に泊まって一緒に遊んだり…と会ってはいるが、そうすることで余計に「下関に行く」理由がなくなるのだ。

 私はとても強く行きたがっているが、抵抗勢力がいて(笑)、こちらの家族には、「自分の地元に家族と帰る」という重みがあまりわかっていないようだ。そしてそれを迎えるじいさんばあさんの喜びも…。

 しつこく言っているうちに、やっと妻も少しその気になってきたので、少しずつ実現に向けて動いた。昨夏は、新幹線の初チャレンジ! ことなきをえて、「行けるぞ」という手応えをつかんだ。でもその一方で、「宿泊」については、これは実家では無理だな…家が密集していて、夜は静かな住宅街だから…と不安材料を作った。

 なので、夜は最寄りのビジネスホテルに泊まる…ことにして、計画を始めた。日程も、年休の残りがはっきりわかる3月末…とした。夏の新幹線の利用で「下関に帰る練習」とさすがの義父母もわかったようで、「何日か向こうに行ってもらうと楽だわ」と半分冗談で言うようになってきたので、それをうまくいかして、「うん、この春行く予定」と妻もちゃんと言ったようだ。結構その気にならずに、チャレンジということをなかなかしないのだが、年賀状とかでことあるごとに「下関にも遊びに来てね」とうちの親に書かせた(これは私の作戦)ことで、やっとプレッシャーがかかったようだ。

 こちらはもう12年間も義父母との確執に耐えてるのだから、それくらいは我慢してもらおう! ということで5日間の訪関(こんなことばあるのか?父がメールに書いていた)を計画中である。今回は「Sが行く」ことだけを目的にしているので、私が友人と飲みに行ったりするのは無理だろうが、まずは第一歩を踏み出せてよかったよかった。

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 ファミリーコンサート [ 最近のことの日記 ]

 休日、親子ファミリーコンサートなるものに行った。小学校のPTAが主催してくれて、地域の高校の吹奏楽部を呼んでいた。ここは、全国レベルの賞をとっているような名門で、ブラバンの中学生が目指すような私立高校だけあって、大編成。体育会系のノリでそれぞれがきびきびと準備をしていた。

 始まる前に、主催の役員の方からの諸注意。 「演奏中に席を立たない。余計な音を立てない。途中でトイレに行かない…などなど、相当に重たい言い方で、長々と続いた。」

 毎年やっているようなので、たぶん過去に相当なことがあったのか…でもこんなに言われては萎縮してしまう。

 うちなんかは、「ダメだこりゃ。最後まではとてもではないが見られないだろうな…」と思った。

 いろいろな人のあいさつがあって、やっと始まった。その頃には、「フォー」とか「グァオ」とか時折叫び、Sが声を抑えることも、もう限界に近づいていた。


 1曲目が大迫力で始まった。Sもまずはごきげんである。歓喜の「フォー」とかも大音量にうまくかき消されている。機嫌は良さそうだが耳ふさぎをして聴いている。大編成なので、前見た中学生のブラスバンドに比べると確かに音がでかい。耳をふさいだくらいがちょうど良さそうだが…まあ普通は失礼だからしないわな。

 それにしても、うまかった。「いやあ、すごいなあ」と素直に思えた。

 2曲目は静と動を感じさせるようなかなりマニアックな曲(すみません、曲名わかりません。というか聴いたこともない曲)だ。

 静かな長い音が続いた所から 「バン」と短く大きな音(シンセでいうところのオーケストラヒットってヤツ)が一斉に鳴った。

 まさに大迫力。
 
 その「バン」の一瞬、びっくりして、Sの腰が浮くのが見えた。笑えた。

 でも、その静と動が恐くなってか、楽しめなくなったらしい。静かな所でもつい声を出してしまう。で、そのうち泣きが入る。

 ちょっとわめきはじめた…というところで、だっこで、外へ一時避難した。

 その後、ちょっと落ち着いたのでもどるとちょうど楽器紹介。これもみんなが聞き耳を立てているところで、入ってすぐに大泣きした。

 ノリノリでポップな曲をやる第二部からなら、楽しめただろうな…と、当日会場配布のパンフを見て思ったが、後の祭り。一度へそを曲げてまた入るのは無理なので、1曲半しか聴かずに親子三人とっとと帰った。ちなみに無料コンサートだったので損はなかった。

 自分んちの子どもの方に無理があったとはいえ、勝手なことを言わせてもらえば、当日の進行メニューとか、パンフの前日配布とか、そういうことを前もって知らせて欲しかったなあ…と思った。

 また、せっかく小学校の体育館でやるんだから、親子でのんびりしたり、小さい子が走っちゃっているような感じで見られる方がいいのになあ…お堅いコンサートならそれこそ自分でもっとすごいのに行けばいいのだから…とも思った。小学生の親…といっても就学前の子がいる人も結構多いから、そういう人たちの参加もむずかしかったようだ。ちびっ子を見なかった。

 逆に、演奏側は、日頃の堅苦しいコンテストとかとは違う、家族で楽しめるものをやろうとしていた感があった。楽器紹介とかも、高校生がいろいろと芝居がかったギャグとかをやっていたが、お客の方が、みんながまじめに構えてしまっていたので、ギャグがすべりまくっていた…。前半だけ、自分たちの意地をかけた曲をやって(たぶんコンテストとかの曲)、第2部からは楽しもうとするメニューだっただけに、続きが見られないのが残念だった。

 こんな時こそなにかでうちを出るのが遅くなって、遅刻するとちょうどよかったのだが、つい間に合ってしまった…残念。

 とりあえず、Sの反応からして、クラッシックには造詣が深そうになかった(笑)ので、大江光さん(作家大江健三郎さんの子で、作曲家。たぶん自閉症?)になることはあきらめます! 会場で音楽聴きながら、急に指揮でも始めたら、「これは天才…」と驚く予定でしたが、やはりちがったようだ…。(というか親がろくに聴いてないものをそんなふうにやるわけがない)

 ということで、やっぱりロッカー、それもボーカリストを目指します。(まだしゃべれないけど)

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 雪の降る町 3 [ 最近のことの日記 ]

 連絡帳より
 
 「1校時は、外へ出て雪遊び。手ぶくろをとってしまい、氷や雪をさわりまくっていました。ダンボールに乗って、上級生がそりのようにひっぱてくれました。

 3校時、○○ホールへ、中学生の劇のリハーサルを見学に行きました。ズボンのすそがぬれてしまい、すぐズボンを脱いでしまいました。中が暖かかったので、30分くらい中で過ごせました。帰りはぐずり、力持ちのA先生がいたので、抱っこしてもらい帰りました。

 給食はパンの焼き目の入った所だけを食べ、持参のお米スナックは全部食べてしまいました。」

 みなさん半日お世話になりました。私の知らない所で、私の教え子の前でパンツ姿になっている息子がいたとは…。

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 祭りだやっほいほい [ 最近のことの日記 ]

 Sは、2学期からずっと、ある曲だけが好きだ。

 「祭りだやっほいほい」という謎の曲なのだが、運動会の踊りで使われて、初めてみんなの模倣をして(手をトントン)踊ってほめられたこともあり、お気に入りになった。

 それはそれでいいのだが、これをかけろとねだる。学校でも、かけてやると急に機嫌が直った…ということもあるようだ。せっかくならこれを機会に発語を練習させようと、家では

1 まずVOCA(音声装置)のボタンを押して、「手伝って」という音を出す。

2 私が「ミュージックスタート」と言ったあと、一緒に「スタート」と言う。

3 私がMDの再生ボタンを押す。

 という手順でやっているのだが、とにかくしつこいくらいに繰り返してもうすぐ半年である…。

 いつまでたっても、「スタート」は「フフー」くらいのままごまかされているが、何かを伝えようとして「伝わるんだ」とわかっただけでもいいかとは思う。

 でも、さすがにあきてきた(親が)ので、何か他に楽しめる曲はないかと、探していて、志村けんとミニモニ。の「アイーン体操」を購入した。この曲は養護学校でも朝の運動で使ったりしていた。CDもあったのだが、「志村けん…バカ殿」のイメージは、絶対画像で見なければ…と期待してDVDで買った。

 期待通りの画像だった(笑)。志村けんもミニモニ。もこれ以上はない、すばらしく、すっとぼけた顔で「アイーン」とやっている。

 昨日、初めてかけるとSは大喜び。テレビに突っ込んでいって喜んでいた。今日も、私が帰るなりDVDをかけると、バカ殿の顔を見ただけでケラケラ笑い出して、笑って、跳びはねて、気持ち「アイーン」とやっていた。志村けんは偉大である。

 「祭りだ…」の入っているMDにも「いっぽんでもニンジン」と「からだ元気?」という曲を入れて、3曲通しで聴くようにしようともくろんだ。この2曲、意外にもかっこいいのだ。「いっぽんでもニンジン」にはものすごいピアノが入っているし、「からだ元気?」は心地よいレゲエだ。

 実は今現在も、「祭りだ…」をバックにこれを書いている。3曲用意したものの、1曲終わると、Sはあわててとんできて、VOCAのスイッチを押すのだ。ようは他の曲は聴かないぞ!という気らしい。ほっておくとあきらめるのだが、せっかくアピールしているのだから…と1曲目に戻してやる。これがずっと続いている。

 そのせいでサンバが鳴り続けている。
 
 もうすぐ今日の夜だけでも18回目の「祭りだやっほいほい」である…。

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 オリンピックに行こう! [ 1年以上前をふりかえっての日記 ]

 オリンピックを見ていて思い出したこと。

 昨年、幼稚園で、おゆうぎ会の作品発表と卒園式の時に、「将来の夢」を語るコーナーがあった。うちのSの場合は本人が語ったりしないので、親が勝手に考えて、作品に書いたり、先生が代わりに発表したりした。

 「働く大人になります」…とかかっこいいことも考えたのだが、それじゃあ「光とともに…」を読んでいる人には「そのまんま(同じ自閉症だし)」がバレバレなので、そうなって欲しい気持ちはあったが、発表は自粛?した。

 で、勝手な親の夢として代わりに発表したのが 「オリンピック選手になります」 だった。まわりの子達はほとんどが「ケーキ屋さん」をめざしているようだったので(みんななったらこの地区はケーキ特区だ)、完全に浮いていた。こちらのイメージでは、パラリンピックとかスペシャルオリンピックとかいろいろチャンスはあるし、すばしっこくて運動神経は良さそうだし…と淡い期待半分、ウケねらい半分で、「ちょっと言ってみました」…という感じだったのだが、クラス一の問題児・みんなをハラハラさせ続けた自閉症児Sの親がそんな大それたことを言ってしまったので、みんな過剰に反応してくれた。

 涙ながらに「そうよ、S君は何かすごいことをやってくれそうだわ」…と言ってくれる人とか、「さすがはSちゃん、考えていることが大きいわ(いや、本人はなんにも言ってなくて、勝手に親が言ったのですが…)」とか、「オリンピックみんなで見に行くからね」などと、半分冗談だと助かるのだが、かなりまじめに応援されてしまったので、受け答えに困ってしまった。(今さら、「冗談ですよ」と言いづらくなった…)

 ということで、オリンピックをめざさなくてはいけなくなった(笑)ので、自閉症児にもルールが理解できて、繰り返しての練習がやりやすくて、競技人口が少なくて、できればお金もかからなくて、できれば寒くない(待ってる親が大変なので)…という競技募集中です(ないない)。

 ちなみにうちのSは、ジャングルジムの上に手放しで立っているバランス感覚あり、足もかなり速い…など、いっけん体育のできそうな小学1年生男子である。しかし、体育の時間は、たいていぐずって、外に出てもみんなといっしょにやらないし、徒競走もなかなか「スタート」しないので、1位ではなかなかゴールできない…。

 オリンピックは、まず校内の徒競走で5人中1位になってからめざすことにします。

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砂場の少年 「障害児と生きる日常(20074)」 [ 最近のことの日記 ]
 ここのところのSは怒るとよく地面に寝転がって悔しがっている。理由がわかればいいが、そうでもないパニックの時もあり、なかなか「いつくるかわからない」。

 小学校の校庭でもよくやるのだが、「砂をかむような思い」ということばを聞いたことはあっても、見たことはなかったのだが、Sはよく怒って地面を噛み、砂が口に入って気持ち悪くてまた怒る(泣く)というよくわからないことをしている。「砂をかむような思い」=「くやしい思い」(私の勝手な解釈か?)という感じは、先人たちにSのような自閉っ子がいたのだろうか…と思わせるのだ。

 家に帰ってのご機嫌アイテムは、以前にも書いたDVDの「アイーン体操」だ。

 「祭りだやっほいほい」(MD)でいくか、「アイーン体操」(DVD)でいくか、指差しの練習(本人の意志はどっちかはっきりしない方向に手を出すのだが)にもなるし、こちらも少しは気分転換になるし、買ってよかった…と思っている。DVDだと2回くらい見ると少しあきるようで、そのスキに「オリンピック特集」とかに画面を変えてしまっても、納得しているようだ。

 先日来、スノーボードのハーフパイプの映像を好んでみていた。あの、目が回るような映し方が気に入ったようだ。今日はフィギュアで選手がくるくる回り始めるとゲラゲラ笑って楽しんでいた。メダルが取れなくてもこんな楽しみ方もあるらしい(笑)。

 さて「アイーン体操」のDVDを見ていてふと気がついた。

 あ!この人、謹慎中だ…。

 画面は、バカ殿とミニモニ。の映像だ。謹慎中にこんなに毎日姿を見ているのはうちだけだな…。

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外食の練習 「障害児と生きる日常(20074)」 [ 最近のことの日記 ]
 今日のお昼は、親子三人で「モ○バーガー」に行った。

 Sは小学校の給食でさえろくに座れない男なので、外食に連れて行くと、とても大変である。交代で店の外に連れ出して食べたときなど(大泣きして抱っこ)はこっちも食べた気がしない。

 この店の良さは、「持ち帰り用」で包んでもらっておいて、店内で食べる練習をする…もしぐずったら、そのまま引きあげることができる…ことにある。

 そしてこの店のメニューの、エビのバタフライシュリンプとかオニオンリングなど、お気に入りも出てきたのでとてもよい。

 少し混んでた店内だが、2カ所ほど空いていた。どちらにしようかなあと考えていると(あまり恐い人や文句を言いそうな人のそばは気が引ける)、Sが勝手にスタスタと歩いていって、座った。

 結果としては、なかなか「いい子」で過ごせた。あれなら、「普通のちょっと(いやかなり)お行儀の悪い子」とまわりが思ったであろう。少なくとも「ハードな自閉症児です…」という感じではなかった。シュリンプとオニオンリングとチキンを食い散らかし、その脂ぎったままの手で皮のソファで手を拭いたり…はしていたが、今日は上出来だった。

 とはいえ、着席1分以内に、靴を脱ぎ、靴下を脱ぎ、ソファに寝転がり、足元のとなりのオバサンのカバンを少し足で動かし(幸い気づかず)…と高級ホテルのフランス料理への道はまだまだ遠いのであった(それは親の方も無理だが)。

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前ならえ! 「障害児と生きる日常(20074)」 [ 最近のことの日記 ]
 Sの最近のマイブームは「前ならえ」のポーズだ。

 そう聞いて想像したポーズが、「両手が前」の人は、たぶんいつも背方が高いか真ん中だった人である。私達、ちびっ子にとっては、「前ならえ」とは「手は腰」の方のポーズである(笑)。(というか、1番の時と2番の時では気持ちの差が大きい!)

 Sは1年生なので、先輩たちと混じっているいつものクラス(特学)で2列に並ぶと、先頭が多いのだが、先日見たときは1列で並んで2番目にいた。「前ならえ」と言われると、それでもやはり「手は腰」であった…。

 さらに、「気をつけ」と言われても、「手は腰」である。なんだか並ぶときは「これさえしてればOK」と思っているらしい。

 おかしいのはただの「手は腰」ではなく、だんだん「そりかえって」いくのだ。妙にいばっている。たぶん、「えらいねー」とかほめられ、ふんぞりかえっていったのだろうか? 余談だが、職業柄か、妻も良くこのポーズで、家でも外でもいばっている(ないしょ)。

 並んでいるときにやってもおかしくはないのだが、家でも突然やる。「うー」とか言いながらポーズを取る。もしかして、腰が痛い担任の先生が取ったりするポーズをまねてのストレッチなのだろうか? いずれにしろ、おもしろかったので、家でもほめて、そのうち後ろに引っぱって「イナバウアー」とかやると本人も知ってか知らずか(いや絶対知らないが)、笑っていた。

 しかし、やりすぎると今後学校で毎回そりかえる可能性があるので少し心配になってきた…。

 体の成長にも期待して、今度は「両手が前」の方の普通の「前ならえ」を特訓だ!

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山の小学校 「障害児と生きる日常(20830)」 [ 最近のことの日記 ]
 今日は、天気がよかったのと、家で持ち帰りの仕事をしたい妻に追い出されたのとで、息子Sと二人で近所の小学校の校庭で遊んだ。

 近所なのだが、Sが通っている小学校ではない。うちは学区の端っこなので、今行っている小学校が通常の所で、他学区として希望すればその近い方の小学校にも行けるという住所だ。

 ただ、うちのSの場合は養護判定だったので、通常級には通わないから、ここは我が家の選択枝にはなかった(今、行っているのは学区の小学校の特殊学級)。


 近所のこの学校はとても小さな学校で、いわゆる山の分校という感じだ。今行っている方は、学年3クラスずつ、息子の特学クラスも全員で12名もいる大所帯である。一方、近所の学校は、学年1クラスで各5人くらいしかいないそうだ。

 まさに山の分校(本当はどこかの分校というわけではなく、伝統ある本校なのだが)である。20年前、当時大学生の私は、友人カップルと一緒に今の妻の実家に遊びに来て、この小学校の校庭で遊んだことがあった。今日ふとそのことを思い出したが、ほとんど当時と様子が変わっていない…。昔ながらのいかつい遊具があって、そこに手作りの遊具が加わって、そのひとつひとつがなんだか懐かしい光景(昭和の風景)のようなのだ。

 いかついのは、両側に滑れるすべり台、高鉄棒、うんてい、ジャングルジム、のぼり棒、ブランコ、サッカーゴール…など。手作りなのは、松の木からぶら下がるブランコ(ハイジの気分)、たくさんのタイヤが半分埋まっているもの、棒状の木材を高さを変えて埋めているもの、コンクリートの壁に描かれた的当て、手作りサッカー(ラグビー?)ゴール…などである。

 Sは完全貸しきり状態で2時間くらい楽しんだ。特にその「松の木からぶら下がるブランコ」の長いロープの大きな振り子にすっかり夢中であった。いつどこに行ってもすいている(貸しきりなので)ので、時々他に行って、ちょっとやってはまた次に移動する。

 誰か来ればそれはそれで楽しそうなのだが、もともと全校生徒が少ないのだから、誰かと会える可能性はほとんどない。

 そういえば先月来たときに近所の小さい子がおばあちゃんと来ていた。Sも幼稚園入園前にじいちゃんとよくここに散歩に来ていたそうだが、授業中とかに校庭に入っても怒られないどころか、用務主事さんと友だちになって、果物なんかもらったりしていたようだった。今のご時世のセキュリティ対策を思えば、まったくのどかである。

 自閉症のS、日頃はなにかと人とふれあわせようと無理?もさせているが、たまにはこんな貸し切りもいいかな…。

 広い場所をひとりで貸し切るなんて、一昔前のマイケル・ジャクソンのディズニーランド並みだぞ!

(まあ、あの人は結局ネバーランドを自分で作っちゃったけど…) 

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日曜の午後に 「障害児と生きる日常(20830)」 [ 最近のことの日記 ]
 のどかな日曜日の午後、公園で息子Sと遊んだ私は、帰ってきてから、インターネットで調べものをしていた。

 Sは左後ろの窓辺にもたれてくつろいでいた。

 平和な午後だ。

 しかし、その平和を打ち壊すようなにおいがただよってきた。

 ふとふりかえると、Sが手に何か持っている…。

 「ああー、だめー!」

 手に持った『カメムシ』を引きちぎっている…。ああ最悪。

 何とかカメムシ(ひん死状態)をビニール袋に入れたいが、それを取りに行く間に、Sがそれを口に入れたり、まき散らしたりが心配だ。

 助けを呼んだが1階まで聞こえなかったようで妻は来ない。仕方がないので、手元にあったティッシュペーパーで、ひとまずSの手のカメムシを取って、Sの手をつかんだまま台所まで行き、ティッシュをビニール袋に入れて、Sの手を石鹸で洗いまくり…。

 大変だった。

 気になることがひとつ…。どうもカメムシの体が全部はそろってなかったように思う…。探すが落ちてない…。疑って、Sの口のにおいをかぐがわからない…。でもかなりあやしい。

 虫をつぶしたり食べたりしてはイカン…とそのあとお説教するも半べそで効果のほどはあやしい。

 あとで、妻に報告したときに、「さすがに、あのにおいで懲りて、学習するだろう。もうやらないよ。」と言った瞬間に思い出した。

 こいつ、『2回目』だ…。

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プォーウ。 「障害児と生きる日常(20831)」 [ 最近のことの日記 ]
 Sはいわゆるおしゃべりができないのだが、感情に合わせて喃語をよくしゃべる。

 「ババッビビグビビビビ」とか怒り気味の時は濁点のついた音が入っている。得意なのは「あ」に濁点がついたような音。

 機嫌がいいと「パピチュピチュピ」みたいな優しい感じの音が続く。

 今、ご機嫌だったので、「プォーウ。プォーウ。」とか言いながらウロウロしていた。

 なんか聞き覚えのある音、節回しだなあ…と思いながら、聞いていたが、1時間くらいたった今やっとわかった。

 テニスの試合中の『シャラポワのかけ声』だった。

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割引 「障害児と生きる日常(20831)」 [ 最近のことの日記 ]
 いよいよ下関への家族初帰省まで後1週間となって、わくわくしてきた。

 息子Sは『2度』の療育手帳をとっている。生活の実感としては『3度』くらいなのだが、審査の時に入り口で泣いた甲斐もあって?か、より重めの手帳がとれた。我が家は、家のローンの支払額とじじばばもふくめた生活費の支出が大きく、夫婦二人で働いていても、お金はそんなにない。だが、稼ぐ金額は二馬力なので、日頃はこの療育手帳のおかげで得した(家庭に経済的な援助金が出ないため)という実感がほとんどないのである。

 しかし、今回、鉄道の料金は、療育手帳のおかげで半額だ!

 乗車券が半額になった。

 本人と介助者1名の分が半額なので、本来なら大人2名と子ども1名で『2.5人』のところが、『1.75人』だ。

 でも残念ながら、新幹線特急料金には関係ない…実はこっちの方が大きいのか…。

 乗車券もなんか『1.75人』ってほど安くないなあ…と計算してみると、乗車券の往復料金(割引されている)の半額ではなく、『片道で買ったときの料金の半額を2回分』という計算なので、イメージより少し高くなっていた。気づく方も気づく方でせこいが、わざわざ片道にして料金を上げるJ○東日本さんもせこいぞ。

 安くなったとはいえ、それでも家族で10万円…。高い。

 四国とかまで家族4人で車で帰省する人が同僚にいたが、「なるほど」である。乗用車なら、乗れるだけ乗っても、ひとりでも同じ金額だからなぁ。


 これも療育手帳を使うと高速料金が半額になるそうなので、本来ならこの方がいいかもしれないが、ひとりでずっと運転するのもいやだしなあ。

 飛行機という手もあるが、下関は、宇部空港からバスで1時間かかるし、新北九州空港ができても時間は同じで変わらない。もちろん新幹線よりは早くつくが、値段が高い割にはそう早くもない。 

 新幹線が、人気で勝つにはあと一歩、今後の料金設定次第だと思う。(今後の割引に期待!)

 車の場合だが、うちの妻は運転免許証を持っているが一度も公道を運転せずにもう20年以上が経っている。高速道路を運転できるまでになるのはちょっと難しそうだ。

 日頃運転していないと『どれくらい運転できなくなるものか』

 数年前のこと、「エンジンかけといて!」と私がカギを渡すと、


 「どうやってエンジンかけるの?」と聞きかえしてきたのであった。

 さすがは『ゴールド免許証』!

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結婚式 「障害児と生きる日常(20831)」 [ 最近のことの日記 ]
 本日、義理のいとこ(ぎいとこ?)の結婚披露宴に参加した。なんと夫婦プラス自閉ッコSまで一緒に招待された。

 結婚式やお葬式や法事での自閉症児…といえば、親戚一族から白い目で見られてつらい思いをした…とよく聞く話の舞台である。

 いとこは現在は高校教師だが、元、中学校の特学で介助員をやっていたり、新婦とも公営の児童福祉施設の仕事で出会った…ということなので、そういうことも織り込み済みで招待してくれたのであった。「出席者の多くが慣れてて気にしない人たちだから大丈夫ですよ」とのこと。

 そしてさらに重大な任務が…『新郎新婦に小さい子が花束を渡して代わりにお菓子をもらってくる』 あれをやってくれとのこと。

 「途中で消えている可能性が高いから…」と断ろうとしたのだが、「当日のその時にいなければ、もう一人の子に2つ渡してもらうから大丈夫」と言われ、引き受けた。

 そこからは任務を果たすために色々やった。

 「花束を渡す練習」…親戚が集まったお彼岸に、新郎はいなかったのでその母に、墓参りの菊の花(笑)を渡して練習した。

 「進行表の入手」…中座しても進行をにらみながら復活の時を探り、出番にちょうどご機嫌でいられるように大体の時間をシミュレーション。

 「持ち込みグッズ」…よく読む雑誌・絵本、マイジュース(サイダー)、マイ食料(米せんべい)など、料理に興味がなくても席になるべくいられるためのグッズを持ち込む。

 そして、迎えた当日。なにかとついていた。会場には広い中庭があり、到着してから式までの間(披露宴の前)ずっと1時間、走り回ったり、芝生でゴロゴロしたりして発散できた。式終了後の親戚集合写真のため室内へ。待つ数分間、そこにちょうど「クッションのよく効いた大きな椅子」があったので、靴を脱いで跳びはねて待つことができた。

 そして写真。最後にあとから列に入れてもらえたし、写真屋さんがテキパキとしていて、子どもの目をひく光り物を手に「こっち見てー」とかやっていたのでちゃんと撮ることができた。帰省は響き渡っていたが、声は写真に写らないからOKだ。

 披露宴が始まった。主賓あいさつの間に「プォーウ」と余計な合いの手を入れたりはしたが、なかなかいい子で座っていた。「お店のイス最長記録」となるであろう30分くらい座っていた。料理にも、Sが食べられる、エビのしっぽ、さやえんどう、紅ショウガ…などもあっていつもより長持ちしたようだ。

 その後も中では大騒ぎせずに、やばくなると自分で席を立って室外に行こうとするのでついていき、ついでにトイレに行かせては扉の外で遊ぶ…という感じで過ごせた。

 そしていよいよ花束渡しの時刻に…。最高にご機嫌の状態にうまく仕上がった。ゲームの『ダービースタリオン』(古い)で言えば、「気合いものって絶好調です。」という感じだ。

 妻がついていって直前からは一人で進ませて、無事に渡した。ブラボー!

 だが、渡したらそのまま奥の方へ走り込もうとしている。 しかし、新郎がナイスキャッチして、もう一人の女の子と共に肩に抱き上げた!

 見事に自然な動きだ。ただ、肩の上でわざとそったりして落ちそうなSはとても不自然な子どもだったが…。

 そして女の子に手を引かれ戻ってきた。よくやったぞS。これでいざとなればいつでも帰れるぞ。

 しかし、料理はこれからがメインだ。父母は交代でSにつきそったりしながらも、全部食べられた。Sはその後、扉の外のロビーで過ごすことが多かったが、お色直しの新郎新婦ともそこで会えるし、なんだかんだ最後までホテル内にいることができた。

 終わったあと、親戚のおじさんたちに、「えらかったねえ」とか「本番に強いねえ」とか「大役ごくろうさま」と言われていた。

 普通に考えれば、相当な回数出たり入ったり、全然いい子ではないのだが、日頃のことでよく知ってもらっているのでこれでもほめてもらえるのだ。お得なヤツだ。

 親戚に『障がい児と過ごすプロ』がまた一人増えたので、とても嬉しい。

 心からおめでとうございます! 
 
 親が安心してこの夫婦にSをあずけられますから(笑)。

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リニューアル 「今日の出来事(65535)」 [ 最近のことの日記 ]
 10年慣れ親しんでいた大手スーパー(小型デパート?)が大幅にリニューアルしてオープンした。

 某大手衣料量販店や某大手電化製品店も入り、レストラン街も充実…たぶん長期的に見れば『よかった』と思えるのだろうが、今日だけの感想では、非常に居心地が悪かった…。
 
 今まで少しずつ店の位置や売り場が変わってもそれについていけた。ところが今回は、勝手知ったる場所が突然知らない場所に変わってしまっている。右も左もわからなくなるし、自分のいる位置がわからない。さらに、場所が変わったけど同じ門構えの売り場などがあると、なんだか気持ち悪くなってきた…。

 ふと、『変化に弱い』自閉症児・者も、ちょっとした模様替えとかでこんな気分になっているのかなあ…と思った。

 Sもよくこの店に来ていたので、今度初めて連れてくる時が心配である。
(どうなるか楽しみでもあるが…それはいじわるか)

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いよいよ出発 [ 最近のことの日記 ]
 明日はとうとう下関への帰省。S、7歳にしてやっと父のふるさとに帰るのだ。新幹線とかホテルとか実家とかどこかで大変になるとは思うが、Sがあの街に一緒にいると思うとそれが嬉しい。

 ということでしばらく更新止まります。

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